意外!?と知らない安全靴

皆さん、こんにちは。
結プランニング㈱のツッチさんです。

本日は、建設現場には必須である「安全靴」に関してお話しします。
その前に、皆さんは作業中の靴(履物)に関して、法律で定められていることはご存じでしょうか。

一部適用外の業種等はありますが、「労働安全衛生規則」の558条にて、下記のように定められています。

(安全靴等の使用)

第五百五十八条 事業者は、作業中の労働者に、通路等の構造又は当該作業の状況に応じて、安全靴その他の適当な履物を定め、当該履物を使用させなければならない。

(出典:e-Govポータル https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=347M50002000032 一部抜粋)

上記の規則により、それぞれの業種・作業内容に適した安全靴の着用が義務付けられており、それを違反した事業者には罰則が科せられる場合もあります。(例:滑りやすい場所⇒防滑仕様 など

では本題に移りますが、皆さんが思い浮かべる「安全靴」とはどういったものでしょうか。
全く見当のつかない人もいらっしゃると思いますが、たいていの人は「つま先に固いものが入っていて、物が落ちてきても大丈夫そうな靴」と考えているかと思います。

厳密のいうと、不正解です。

「つま先に固い芯が入っている靴」のすべてが、安全靴というわけではありません。
「安全靴」と呼ばれる物には、明確な基準があり、それ以外の物にも、きちんとした名称があるのです。

今回は、その点について詳しくお話ししたいと思います。

最近では、ホームセンターなどでも安全靴を見かける様になりました。しかし、明確な違いを理解せずに「つま先に固い芯が入っている靴安全靴と総称して販売している店舗さん」や「安全靴なんて何でもいいよ!と言ってらっしゃる事業者さん」などもいらっしゃるかと思います。

かくゆう私も、最近まで安全靴という物に基準があると知らず、「つま先に固い芯が入っている靴」であれば問題ないと思っていました。

なので、この機会に安全靴について知っていただき、一緒に安全に対する意識を高め、お互いの今後に活かしていただけたらと思います。

「つま先に固い芯が入っている靴」には、2種類あります。

一つ目は、もちろん「安全靴」です。そして、もう一つは、「プロテクティブスニーカー」(通称:プロスニーカー)と言います。

まず、「安全靴」についてです。

安全靴とは、日本工業規格(以下、JIS規格)において「主として着用者のつま先を先芯によって防護し、滑り止めを備える靴」と定義されています。

工事現場や重量物を扱う工場など、足への危険を伴う場所で作業する人の足を保護することが目的です。

JIS規格の安全靴は、「耐衝撃」「耐圧迫」「表底の剥離抵抗」の基本性能試験があり、「耐衝撃性能」で4種類、甲被(こうひ)材料で2種類に分類されています。

ほかにも、「耐踏み抜き性(釘などの踏み抜きに関する試験)」「耐滑性」「耐水性」「電気絶縁特性」などの付加的性能試験も設けられております。

以上の試験にて、厳しい基準を通過した靴だけが、「安全靴」となります。

見分けるポイントとしては、カタログ等に以下の表記があるかどうかです。

例) JIST8101 C/S/P1

JISJIS規格認定品 T8101:T8101規格品 CⅠ:革製 S:普通作業用 P1:付加的性能となります。

次に「プロスニーカー」についてです。

「プロテクティブスニーカー」(通称:プロスニーカー)とは、公益社団法人日本保安用品協会(JSAA)が制定した公的試験をクリアし、一定の安全性能や耐久性を備えた作業靴の事です。

JIS規格の安全靴を必要としない作業場で作業する人の足を保護することが目的です。

プロスニーカーは、普通作業用のA種(安全靴のS種相当)と軽作業用のB種(安全靴のL種相当)に分類されます。

プロスニーカーにも付加的性能試験はありますが、性能値に関しては、JIS規格よりも緩く設定されています。

また、甲被の材質に関してもJIS規格より自由度があるため、市販されているプロスニーカーは、多彩なデザインや軽量なものが流通しています。物流やホテル・レストランなどでも使用されています。

ホームセンター等で見かける、「おしゃれな安全靴」はほとんどプロスニーカーかもしれませんね。

また、「厨房用のコックシューズ」や「ナースシューズ」も安全靴やプロスニーカーの技術が使われているみたいです。

私も含め、皆さんの普段働いている環境の中には、様々な試験や基準を満たした、安全な製品が使用されているのですね。

私が普段働いている建設現場にも、皆さんのまだ知らない技術がたくさん盛り込まれており、日々新しい技術も発展しています。

そんな建築にまつわる技術や皆さんの暮らしに役立つ情報を発信している相談会があります。

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というより、弊社には営業がいないので、積極的な営業ができません!!笑

そんな一風変わった設計事務所が開催しておりますので、ご興味がありましたら、ご連絡いただければと思います。

宣伝が長くなりましたが、本日もご拝読いただき、ありがとうございます。

また次回も、お楽しみに!!

最後に、先述の性能試験に関する資料を添付しておきますので、気になる方は見てみてください。笑

出典:ドンケル デジタルカタログ(抜粋)

https://www.uniform-ac.co.jp/catalog/donkel-ALL/book/#target/page_no=1